退職金も分与対象になる?

長年務めてきた会社からもらえる退職金というのは、非常に大きな金額となります。
熟年離婚が増えてきた現代では、離婚時の財産分与の中で、この退職金を巡ったトラブルや悩み相談も多くなってきたそうです。
これは、夫の退職後に離婚した場合と、退職前に離婚した場合とで異なってきます。

退職金というのは、夫が会社からもらえる「後払いの給与」という見解で考えられています。
そのため、たとえ妻が専業主婦であったとしても、夫婦が協力して生活をしてきたということや、
妻が夫を献身的に支えてきたからこそだということです。
妻にもこの退職金を分与してもらえる権利はあるとされます。

まず、退職後に離婚した場合、すでに退職金が手元に預金という形で残っているはずですから、それをそのまま分配することになります。
財産分与の対象になる金額というのは、基本的に退職金額のうち結婚期間中に値する分が対象であると考えられています。
たとえば、20歳で入社し、25歳で結婚をして、60歳で退職をしたとすれば、退職金は40年働いた分もらえるわけなのです。

ですが、分与の対象となるのは35年分であるとされるわけです。
対象となっている金額のうち、どれだけ妻へ分与されるのかということに関しては、
妻がどれくらい夫を支えて貢献してきたかということなどが考慮されます。

夫が重要な資格や能力を所持しており、そのために退職金も高額であったという場合などは、
退職金のうち半分が財産分与の対象にならないこともあるようです。

退職前に離婚する場合、まだ退職金が支給されていない段階であるため、
そもそも退職金がもらえるかどうかというところがポイントになってきます。

1~2年で退職する予定になっており、退職金がもらえるのはほぼ確実であるという場合ならば、
退職金が分与の対象になる可能性は高いのです。
退職金が支払われてから分与を行うように裁判所から指示されることもあります。

しかし退職まで10年以上あるという場合は、
もしかしたらその間に会社が倒産してしまったり、リストラされてしまったりする可能性があります。
そうしたら、退職金がもらえなくなるという可能性が出てきます。
その場合、退職金が分与の対象外となる場合もあります。

この辺りは非常に難しい点であるため、弁護士などに相談をすると良いでしょう。